VS Codeの拡張機能をVS Codiumに移植する方法
脱マイクロソフトを進めるにあたり、VS Codeを"VS CodeのフリーOSS化版"であるVS Codiumに変更しました。
VS Codiumへ追加できる拡張機能にはVS Codeと互換性がありますが、注意点があります。
VS Codiumの拡張機能は「Open VSX Registry」を通してインストールできるようになっていますが、VS Code Marketplaceに登録されている拡張機能に比べるとその数が10分の1以下となっています。※権利関係で対応していない拡張機能はOpen VSX Registryにない。
VS Codiumへの乗り換えであれば、元のVS Codeに入れてある拡張機能をそのままコピペすることで、問題なく動きます。今回はその方法の紹介です。
WindowsでVS CodeからVS Codiumに拡張機能を移行する方法
ネイティブのWindowsの場合、VS Codeの拡張機能は以下のフォルダーにあります。
C:\Users\[user_name]\.vscode\extensions
このextensions
フォルダーをまるごとコピーし、VS Codiumのフォルダーへペーストします。
C:\Users\[user_name]\.vscode-oss
※VS Codiumをインストールした直後は、.vscode-oss
以下にextensions
フォルダーはありません。
VS Codiumを再起動すると、拡張機能が有効になっているのが確認できると思います。
この方法で、Microsoft謹製のWSL用拡張機能が問題なく動いています。
WSLでVS CodeからVS Codiumに拡張機能を移行する方法
WSLの場合は、以下フォルダーにVS Codeの拡張機能が格納されています(Ubuntu22.04LTSで確認)。
\\wsl.localhost\Ubuntu\home\[user_name]\.vscode-server\extensions
extensions
フォルダーをまるごとコピーし、VS Codium用のフォルダー内にペーストします。
\\wsl.localhost\Ubuntu\home\[user_name]\.vscodium-server
※VS Codiumをインストールした直後は、.vscodium-server
以下にextensions
フォルダーはありません。
VS Codiumを再起動すると、拡張機能が有効になっているのが確認できると思います。
LinuxでVS CodeからVS Codiumに拡張機能を移行する方法
LinuxでVS Code(deb版)をインストールした場合、ホーム直下の.vscode
フォルダーにVS Codeの拡張機能が格納されています(画像はUbuntu23.10)。
.vscode
は隠しフォルダーなので、メニュー設定等から「隠しファイルを表示」を有効にしてください。Ubuntuの場合は、左サイドバーメニューのタイトル「ファイル」のハンバーガーメニューを開くと「隠しファイルを表示」項目があります。
ホーム\.vscode\extensions
こちらも同様に、extensions
フォルダーをまるごとコピーし、VS Codium用のフォルダー内にペーストします。
ホーム\.vscode-oss
VS Codiumを再起動すると、拡張機能が有効になっているのが確認できると思います。
拡張機能がVS Codium用のマーケットプレイスにない場合
Open VSX Registryに希望する拡張機能が登録されていない場合は、VS Code Marketplaceからvsixパッケージをダウンロードし、vsixパッケージから拡張機能をインストールします。
VS Code Marketplaceのウェブサイトを表示し、「Version History」から「Download」ボタンを押すと、vsixパッケージがダウンロードされます。
あとは、VS Codiumの拡張機能メニューから、「...」を選んで「VSIXからのインストール」をクリック、当該vsixファイルを選択すればOKです。
まとめ
VS Codeを使い続けたほうがもちろん(主に拡張機能の面で)便利ですが、このAI時代、私はもうビッグテックに情報を搾取されたくない。そんな私のような奇特な人も、多少の少はいるはず。
拡張機能の移行そのものは難しくないので、ビッグテックに抗いたい方の参考になれば幸いです。
余談:Theiaも使ってみた
ちなみにですが、Eclipse FoundationのTheiaも使ってみました。Theiaの場合、拡張機能の管理方法が異なるので、同様にコピペでの移植はできないもようです。
Theiaは2023年12月現在はベータ版での公開です。動作やUIに若干難が感じられ、今回はVS Codeからの引っ越し先にはなりませんでした。しかし、こちらは完全ベンダーニュートラルの製品です。正式リリース版になったらぜひ使ってみたいですね。